卵子の老化が流産の原因となる4つの理由
妊娠の喜びもつかの間、
「流産」というのは経験された方にしかわからない辛さがあります。
通常であれば流産は全妊娠の10~15%で起こると言われています。
今回は年齢とともに流産率が上がる原因について、詳しく書きたいと思います。
「卵子の老化が流産の原因となる4つの理由」
目次
体外受精における流産率
以下の図は体外受精における流産率。
女性の年齢が37才くらいを境目に流産率がぐんぐん上がっていくのがわかると思います。
43才をこえると流産率は50%を超えます。
つまり2回に1回は流産する計算です。
自然妊娠より体外受精の方が流産率は高まる傾向にあります。
卵子の老化が流産の原因となる4つの理由
卵子の年齢は女性の年齢プラス1才
女性は母親のお腹の中にいる胎児のころ、すでに原子卵胞(卵子のもとになる細胞)をもっています。
そして出生後に新たに作られることはありません。
つまり卵子の年齢は女性の年齢プラス1才とということになります。
減り続ける原子卵胞
原子卵胞(卵子のもとになる細胞)は妊娠6ヶ月で600~700万個とピークを迎えます。
その後次第に減少
出生時に200~300万個
思春期を迎えて生理が始まるころに5~10万個
その後は排卵しながら、毎月500個~1000個の卵子が減っていきます。
40才代となると在庫が減り、卵子も老化すると言われています。
ミトコンドリアの老化
細胞の中にはミトコンドリアというエネルギーを作る器官があります。
卵子のミトコンドリアも胎児のころに原子卵胞の中に作られます。
ですから、ミトコンドリアも卵子と同じ年齢です。
受精卵が2個、4個、8個・・・・100個以上の細胞からなる胚盤胞(はいばんほう)にまで分割する過程でミトコンドリアの作るエネルギーがたくさん必要になります。
ミトコンドリアが老化してエネルギーが十分に作られないと、細胞分裂が途中で止まったり、着床できなかったり、妊娠できてから成長が続けられず
流産となってしまいます。
卵子が胚盤胞まで育つと、やっとミトコンドリアが分裂して新しいものに更新されます。
そこからは元気なミトコンドリアが働きエネルギー状態が良くなると言われています。
卵子の染色体異常
卵子の老化の影響として一番大きく表れるのが染色体の異常だと言われています。
女性の年齢が上がると、急激に受精卵の数的異常が増えてきます。
注:ダウン症は21トリソミー、21番目の染色体が通常は2本のところ、3本ある遺伝子疾患です。
その理由は卵子の減数分裂にあります。
通常卵子は2度の減数分裂を行うことによって成熟した卵子となるのですが
第1の減数分裂はまだ母親のお腹の中にいる胎児期に、同じ番号の染色体同士が結びあった状態で停止しています。
分裂が再開されるのは排卵の直前。
40才の方では40年間もの間、途中で止まったままになっていた訳ですから、分裂の再開が上手くいかない・・と言ったことが起こってくるようです。
下記の図のように、胚盤胞(5日目受精卵)の染色体の数の異常が、年齢とともに上がることがわわかっています。
染色体の数的異常が増えると着床率の低下(妊娠しにくくなり)
そして、流産率の上昇を引き起こします。
受精卵の染色体異常
父側にも母側にも先天的な染色体異常がみられないのに、受精卵の染色体異常が起こるのは
〇精子や卵子の形成される減数分裂の過程
〇受精のタイミング
女性の年齢が上がると卵子の染色体異常が起こりやすくなることは既に述べましたが
精子の老化、精子の遺伝子のDNA損傷が不妊の原因となるばかりか、流産を引き起こす要因となる。
ということが分かってきています。
以下の内容もご参照ください。
染色体の数的異常をもつ受精卵を移植するとどうなる??
染色体の数的異常をもつ受精卵を移植すると着床しない、あるいは流産で終わることがほとんどです。
それは高等動物である人が自然に行っている自然淘汰のしくみ。
流産はとても悲しいことですが、必要なことでもあるのかもしれません。
まとめ
流産回数と次回妊娠成功率で言いますと
2回流産した人が何の検査、治療もしないで再度妊娠した時の妊娠成功率は・・・80~90%
3回流産した人が何の検査、治療もしないで再度妊娠した時の妊娠成功率は・・・50~60%
と言われています。
ただし、妊娠はするけれども流産を繰り返してしまう・・。
そういう方の場合、不育症の検査はされた方が良いかもしれません。
また、
高度医療でできる方法としては着床前スクリーニングという方法があります。
胚盤胞という5日目受精卵から、赤ちゃんになる場所ではない細胞を採取します。
その細胞から染色体の異常がないかを調べます。
そして、染色体異常のない受精卵のみを移植するという方法です。
流産率を減らせることができると言われています。
ただし、この方法は倫理的にはまだ、日本では認められておらず
どこの不妊クリニックでも行える方法ではありません。
福井薬局でできること
〇子宮機能を高めること。
〇卵子の質を高めること。
〇精子の質を高めること。
残念ながら、受精卵の染色体異常を漢方で改善することは難しいです。
ただ、知っておいて欲しいのは、あなたには妊娠できる子宮があるということ。
私は妊娠できるお体をお持ちの方は、再度妊娠できる可能性も高い方だと思っています。
まずは
流産されたお体と心をきちんとケアすること。
それによって、流産を乗り越えて、出産された方はたくさんいらっしゃいます。
赤ちゃんの居心地の良い子宮。
良い卵胞を育てられる卵巣。
質の良い精子。
お気持ちのケアも含め、福井薬局がお役に立てる部分をお力添えさせていただきたいと思っています。
∮。・。・★。 ・。☆・∮。・★・。
子宝相談所で「話す=放す」こと。
「命」の大切さを共有すること。
ご夫婦、そしてご家族の未来が輝いてゆける・・・。
そんな場所でありたいと思っています。
福井薬局子宝相談所
日本不妊カウンセリング学会認定・不妊カウンセラー 福井牧子
**********************
店舗情報
店舗名: | 福井薬局 |
---|---|
所在地: | 〒457-0814 名古屋市南区柴田本通2-16(柴田交差点南) |
営業時間: | 9:30〜16:00/16:00以降は完全予約制 |
定休日: | 日曜・水曜・祝日 |
電話番号: | 052-611-5468 |
FAX: | 052-611-5462(24時間受付) |
駐車場: | 完備 駐車場の場所はコチラよりご確認ください |
名古屋市南区の子宝相談所の福井薬局へ多くの地域からご来店いただいています
名古屋市(南区・緑区・港区・千種区・東区・北区・西区・中村区・昭和区 瑞穂区・熱田区・中川区・守山区・名東区・天白区) 東海市・大府市・知多市・豊明市・刈谷市・東浦町・阿久比町・半田市 武豊町・常滑市・春日井市・豊田市・一宮市・稲沢市・あま市・津島市 北名古屋市・岐阜市 などからお越し頂いております。
名古屋市南区の不妊治療専門の子宝相談所
福井薬局
〒457-0814
名古屋市南区柴田本通2-16
TEL 052-611-5468
営業時間9:30〜16:00/16:00以降は完全予約制
定休日 日曜・水曜・祝日
駐車場完備