不妊の約50%は男性が関係する原因について
NHKクローズアップ現代で男性不妊の特集が放映されました。
以前からWHOは不妊の原因の半分は男性にあると発表しています。
であるにも関わらず、日本の不妊治療は女性メインで男性への対策が遅れがちです。
不妊の原因は男性にもあることを世間一般に、もっと知っていただくことで、
妊娠率が向上する可能性は大きいと考えられます。
男性の「精子の老化」と「妊娠の関係」について
NHKのクローズアップ現代(H18年2月)で紹介された内容をまとめてみました。
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目次
男性の精子が激減
2018年2月
NHKのクローズアップ現代にて、「精子老化の真実」が放映されました。
欧米男子の精子の濃度が40年で半減
欧米4ヶ国で男性の精子の濃度が40年で半分に減るという
衝撃の調査結果が発表されました。
日本の現状
2017年、日本生殖医学会の調査で6人に1人が基準以下という衝撃的な結果が出ています。
先進諸国の精子の問題はまさに勢いを増していると言えます。
中国の精子バンク
中国でも「不妊」が大きな問題となっています。
不妊の対策として国をあげて、中国国内に25カ所の精子バンクが設置されました。
精子バンクとは質の良い精子を保管しておく場所です。
男性不妊のご夫婦が利用されます。
精子バンクに精子を預けると 謝礼金がもらえるため、多くの若者が精子を提供にやってきます。
ところが現実的には7割は使用できないという事態になっているそうです。
WHOより少し厳しい、「妊娠しやすい基準」による判定結果とはいえ
欧米、日本だけでなく中国でも男性不妊の問題は深刻化しています。
中国の医師は精子が急減する原因についてこう述べています。
食事(添加物)
PM2.5などの大気汚染
ライフスタイル
これらが影響していると述べています。
精子の遺伝子のDNA損傷が30%を超えると自然妊娠が難しくなる。
獨協医科大学の岡田弘教授の研究
35才を過ぎると細胞分裂を促す精子の力が衰える
下記のデータからわかるように、
受精卵の質は
卵子の問題だけでなく
精子の問題も大きいことがわかります。
精子DNA損傷率が30%を超えると不妊の原因となる
下記の図のように、精子の中のDNAが損傷すると赤く染まり
正常であれば青く染まります。
岡田教授によると35才を超えると、男性精子のDNA損傷率は30%を超えやすくなります。
受精するときには卵子のDNA,精子のDNAが半分ずつ融合、
赤ちゃんのDNAができ上がります。
DNAは赤ちゃんのカラダを作るための大切な大切な設計図。
精子のDNAが損傷するということは、赤ちゃんの設計図が損傷するということです。
精子のDNAが損傷すれば
受精できない
分割できない
着床しても流産する
と言った原因になると言われています。
妊娠初期の流産の原因は99%男性の精子由来?
最新の生殖医学会の報告によると、
女性の妊娠初期12~13週までに起こる染色体異常による流産の原因は
ほぼ99%が男性の精子由来の染色体異常が原因だとわかってきています。
男性不妊が増えている原因
肥満、睡眠不足、タバコなどのライフスタイル
独協医科大学 泌尿器科医小堀先生によると
ここ数十年のライフスタイルの変化が精子の老化を促している。とのこと。
肥満
睡眠不足
タバコ・・
精子を守るための7か条
男性の精液検査は泌尿器科や産婦人科で測定できる
精液検査は泌尿器科に男性が受診するか
産婦人科で奥様が容器をもらい、持っていくことにより検査が可能です。
また、病院には行きたくない方のために
スマホで精子の数や運動率を見ることができる簡易キットもあるようです。
まとめ
不妊の問題は女性ばかりでなく、男性にも原因があることがわかっていただけたことと思います。
肥満、睡眠不足、タバコ・・・
逆に言えば、食生活の改善により、妊娠率を上げていくことも可能です。
心理カウンセラーによると男性不妊はとてもデリケートな領域であると言います。
私の経験上、男性不妊を告げられた男性は
「お前は男じゃない!!」と宣告されたように感じる気がしています。
大きなストレス、そして喪失体験をされます。
ご夫婦ともに妊娠できる道を考えながら、食生活の改善をすることは
赤ちゃんのDNAを守ることにもつながります。
健康で元気な赤ちゃんを授かるために、ご夫婦で努力して欲しいと切に願います。
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子宝相談所で「話す=放す」こと。
「命」の大切さを共有すること。
ご夫婦、そしてご家族の未来が輝いてゆける・・・。
そんな場所でありたいと思っています。
福井薬局子宝相談所
日本不妊カウンセリング学会認定・不妊カウンセラー 福井牧子
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