不妊漢方の福井薬局|名古屋市南区

危険なおりもの！性感染症だったら・・・

 前回に続き、おりもののお話です。

＜危険なおりもの＞
異常なおりものの中で最も多いのがカンジダ膣炎。
白いが酒粕状、クリーム状、チーズや豆腐のカスのようにぼろぼろとして
いると カンジダ膣炎の可能性が高いです。かゆみが強いのが特徴です。
真菌というカビの一種で抵抗力の落ちた時や抗生物質を使用した時、妊娠
した時 になりやすく、性行為でも感染します。かゆみだけなら塗り薬でも
治りますが、 おりものも増えてくると塗り薬と膣洗浄、膣坐薬が必要です。

次に多いのが細菌性膣炎です。黄色いおりものが特徴で臭いもあまりありま
せん。タンポンの出し忘れなど陰部の不潔が原因となります。
膣坐薬で治ります。

淋菌性膣炎では、黄緑色や悪臭を伴うようなおりものが増えます。
淋菌によって起こる膣炎で、大部分がセックスで感染します。放置しておく
と子宮内膜症や卵管炎、骨盤腹膜炎となり腹痛がでてきたり不妊の原因にな
ります。抗生剤の注射や内服が必要です。 
 
トリコモナス膣炎では、黄色から乳白色の泡状のおりもので臭気が強いのが
特徴で、かゆみを感じます。トリコモナス原虫によるもので、性生活による
感染のほか、銭湯やトイレの便座からも感染することがあります。膣粘膜は
赤くなります。内服薬と膣坐薬にて治療します。

茶褐色や赤っぽい場合にはおりものに血が混じっている可能性があります。
悪臭や増加が重なっている場合は子宮頚がん、体がんの可能性があります。
また、50歳ぐらいの閉経後に萎縮性（老人性）膣炎になりやすく、黄色から
茶色のおりものが出現し、陰部にかゆみを生じます。

以上、いろいろなパターンをお伝えしましたが
おりものだけではなかなか診断は困難です。 気になる症状がありましたら検査
をおすすめします。

また感染症の中で不妊と関係するのはクラミジア感染症ですが、残念ながらクラ
ミジアは自覚症状に乏しくおりもの変化もほとんどありません。
感染症の中の一つでクラミジア・トラコマティスの感染が原因です。感染が進行
すると腹膜炎や不妊の原因となります。抗生剤の内服で治療できます。

不妊と大きく関係するのはクラミジアと淋菌による感染症ですが、他の疾患でも
妊娠、出産時に胎児に感染する疾患もあります。
臭いやかゆみ、性状が気になるときは、恥ずかしがらずに積極的に受診されるこ
とをおすすめします！